CHAPTER 4 – 市場流通の課題と将来展望

2. 進む物流の近代化

中央卸売市場の誕生や卸売業者の統廃合は、機械ゼリ以外にも様々な方面への投資を促進しています。
大田市場花き部では合計2000㎡の定温倉庫が設備されましたが、開場時から定温倉庫を設備した市場は青果市場にもなく、花き市場においても初めてのことでした。

しかし、その後に生まれた花き市場では必須の設備として導入されるようになっています。産地から市場までの輸送においても、航空便の貨物運賃が値上りしたこともあり、長距離便においては保冷車によるトラック輸送が急速に普及しています。

従来、花きの輸送は常温で行っていましたが、定温倉庫と保冷車の利用により、徐々にではありますがコールドチェーン(正しくはチルドチェーン)が普及しつつあります。また、物流関係では物流台車の利用が普及しています。

特に大田市開場当初に導入されたアルミ台車は市場内やトラック輸送に利用されるようになり、ここ10年間で3万台以上が各地の市場で利用され、産地から市場まで、市場から買参人まで商品を台車に載せて積み降ろしする「台車物流」が普及し、その利便性が認知されつつあります。
その他、大手市場の一部には、自動分荷設備が導入されています。

切り花では大阪の鶴見市場や梅田市場、東京の大田市場などに導入され、鉢物では福岡県の九州日観植物地方卸売市場に導入されていますが販売された商品がラインを流れる中で、販売先ごとに自動で分荷される仕組みです。
ちなみに、台車物流や機械ゼリなど、そのモデルはオランダの花き市場にあるものですが、自動分荷設備はオランダでも見ることができないものです。