FAJが導入している、切花の鮮度を保持し環境にもやさしい新切花流通システム=ELF(エルフ) バケットシステムをご紹介いたします。

What’s ELFバケットシステム?

切花の流通には容器に収める茎の向きにより横流通、縦流通があります。

横流通

収穫した切花を、段ボール箱等に横に寝かせた状態で梱包し、流通する方法。

縦流通

収穫した切花を容器に立てた状態で梱包し、流通する方法。
縦流通は、さらに乾式流通と湿式流通の2つに分けられます。

乾式流通
収穫した切花を水揚げ処理後梱包して輸送小売店で再度水揚げ処理をするまで植物の切り口は乾いた状態
湿式流通
切花を水につける、または吸水性のある素材を用い水分を補給する状態で産地から小売まで輸送

日本では横・乾式流通が一般的ですが、最近鮮度保持面から縦・湿式流通が注目されています。つまり、水を入れたバケツでの出荷や、下部に水または吸水性素材を入れた容器を収めた段ボール箱等で出荷する産地が増えているのです。しかしこれまでの容器の流れは一方向で、容器の回収まで一貫したシステムというものはありませんでした。
そこで、品質保持と環境保全の両方を考慮した新しい流通システムとして2001年1月に生まれたのがELFバケットシステムです。

現在ELFバケットシステムは全国の卸売会社で広く導入されています。

切花流通容器の実例


横・乾式流通
一般的な切花の流通スタイル。輸送面で積載効率がよく取扱いやすい。

横・湿式流通
ゼリー状の保湿材等により切り口を乾かずに輸送する。

縦・湿式流通
縦型段ボール箱に水の入ったバケツをセット。水の量はあまり入れられない。

縦型段ボール箱にイチゴパック状のトレイをセット。水を含ませたスポンジを入れてある。同じく水の量は少量。

縦箱、横箱が混在する卸売場台車への積載効率も様々である。写真上のガーベラは水分補給材等は入れてない縦・乾式流通である。茎を水平に置くと花首が上を向こうとして曲がるのを防ぐのに有効。

切枝(枝物)のせりを待つ状態。これらは生産者が市場へ直接持ち込み、水を入れた専用の桶に漬けておく。